第4話

水凪のダンスは世界一!

今日は休暇だ
踊子モードの時の水凪に
脱力な感じで会いに来たところだ

港街の播樽
その酒場で踊っているらしい。
酒は飲まないから酒場に来て
ソフトドリンクは恥ずかしいが
普段あまり経験しない
なかなか良い雰囲気だ

水凪のダンスは世界一か

・・・確かになぁ。これは良い
ブラボーと言いたいが恥ずかしい

なんていうか、ダンスは素人だからわからんが
イキイキして1つ1つの動きを大きくキレ良く
身長が小さい水凪が大きく見えるのは
俺でもわかる

あと、表情。
曲に合わせていろんな味が出せるし
女優並に入り込んで
一体化しているように見える

永磨「おつかれさん。凄いな。
   キャラ変わりすぎだろ。
   元気を貰えるダンスだな」
水凪「あざまーす!誰かと思いましたよー!
   この間は被り物していたので、
   あんまりお顔わかりませんでしたが、
   来てくれたんですねぇ!嬉しい!」

  「絶対素顔のほうがいいですよ!
   めちゃさわやかじゃないですか!」

永磨「・・・そうか?←照れている」
                  4-1

永磨「このあとは時間はあるかい?
   ご飯でも行きたいな」
水凪「もう1公演あるんで、
   それが終わったらいいですよー!」
永磨「そか。俺はちょっと、
   街を歩いてくるよ。
   せっかく来たし、観光と情報収集」
水凪「えー次も観てってくださいよー。
   では、また後で」

ホントにハキハキして裏表がない良い娘だ
レンタル彼女か・・・
じゃないじゃない
レンタル忍者か

水凪「お待たせしましたー」
永磨「さっき、歩き回った時に
   うまそうな唐揚げ屋があったぜ。
   行かないか?」
水凪「唐揚げですか!良いですねぇ!
   名物の播樽唐揚げ!
   ほら。あそこ飛んでるでしょう?播樽鳥」
永磨「あはは。
   じゃああの子もこのあと食べられるのね
   けっこう不細工だねwでもうまいんだ」
  「あぁ、腹減ったなぁ」

水凪「ホントー大変だったんですよー。
   食料は一応ありましたがすぐ底をついて
   魚釣りまくりましたもん」
永磨「服とかも困っただろ?どうしてたの」
水凪「着てきたやつしかなかったので、
   洗って乾かすうちはハダ◯です」
永磨「ハダ!!・・・(鼻血ブー)
   ・・・水凪のダンスは世界一。
   マジで良かったよ」

水凪「あざまーす!
   永磨さん都市伝説好きですか?
   私大好きで。こんなのがあるんですよ」
                  4-2

1mX1mの白い布に黒ペンで
対角を交差させた線を引く
同じペンでその中心を囲むように
六芒星を書く
その星の先にそれぞれ等間隔で
ロウソクを置いて火をつける
書いた中心の上であぐらで座り
目を閉じて、腕を体前でクロス

サッパリピーマンワケワカメ
ナカミハサンゴシオコショウ
と呪文を唱えて
目を開けると異世界に

永磨「異世界か。面白いね。
   俺もそういうの好きだよ」
水凪「これけっこうマジらしくて、
   いなくなってる人続出って噂です」
永磨「まさか、やってみようなんて
   思ってないだろうな?よしとけよ」
水凪「あはは。バレましたか。
   でも異世界ってあるなら
   行ってみたいですね」
永磨「実は最近、そんな夢をよく見るんだよ。
   明らかに今の環境じゃない場所。
   王宮かな?」
水凪「えー!それ、面白い!
   何かの凄い夢な気がします!」
永磨「夢なんてそんなもんだろ。
   水凪は異世界に行っても
   すぐ馴染めそうだな。
   ・・・行くなよ?」
水凪「私のダンシングスタイルは楽しむこと。
  異世界でもきっと楽しんで
  お友達作りまくりますよー。
  ・・・なんてね。行きませんよーw」
永磨「もーここの住民になっちゃいなよ。
   俺も楽しいし」

すごいなこの娘は

誰にも言ってないが、
俺は趣味で詩を書いている。

ダンシングスタイルか
水凪を見てそんな詩を
書いてみようかなと思った

2023/9/12