第8話

潜入!闇の館(後編)

源「華恵は見張りを頼む。
  水凪が証拠を掴んだら中に入って撮影だ」

 「グランツと永磨は退避ルートを探せ。
  鍵に近付く存在はすぐに連絡だ」

 「水凪はどうだ?」
水凪「お馬さんの人形と、女の人の人形と。
   何に使うんでしょうかね?」
源「それはヤツの趣味だ。触るなよ」
水凪「印刷機でしょうか?
   同じ物が数台あります」

  「他に水槽、植物の鉢、書籍に薬品棚」
源「その辺は多分黒かグレーのお宝だ。
  華恵を向かわす」

華恵「どれも証拠には欠けるわね」
水凪「鍵付きの箱があります」
源「怪しいな。警戒部屋の中の鍵箱。
  持ち出しは無理か?」
水凪「無理ですね」

万事休すか?

・・・やるしかないか

永磨「おっさん。試したいことがある。
   華恵を俺のところに飛ばしてくれ」
源「何をする気だ?」
永磨「今から水凪に鍵開けをしてもらう」
水凪「私鍵開けできません」
永磨「水凪はこれから頭に浮かぶことを
   俺に伝えてくれ。鍵は俺が開ける」
源「頭に浮かぶ?どういうことだ?」
永磨「種明かしだ。俺は魔力を宿した鍵士だ。
   魔力で謎解きをして解錠している」

  「俺の魔力を目一杯込めた鍵を
   華恵経由で水凪に渡す。
   遠隔解錠する。やったことないが、
   現場に行けない以上こうするしかない」

源「わかった!華恵、頼む!」

ありったけの魔力を込めるぜ

グググッ・・・まだまだ
グググッ・・・限界だ        8-1

華恵「おい変態!来たぞ。
   それを運べばいいんだな」
永磨「あぁ。頼む・・・」
水凪「永磨さん!大丈夫!?」
永磨「しばらくしたら、復活すると思う・・・」

華恵「ちゃんと慰謝料払えよ!」

ブー〜ん・・・

華恵「おも〜い」
グランツ「華恵ちゃん!がんば!」
華恵「はぁい!ご主人様!」

水凪「鍵届きました!華恵ちゃん、
   お疲れ様。どうしたらいいですか?」
永磨「鍵を握って念じてくれ。
   多分、頭に問題が浮かぶ」

水凪「できた!お伝えします」

水凪「46とタバコ吸ってるリーゼントの49が
   対戦してます!」

はいぃ??            8-2

夜露死苦〜とか言ってる場合じゃなく
俺史上初めて

永磨「わからん!考える。
   おっさんたちも考えてくれ」

49がタバコを吸ってリーゼント。
さらに対戦?暗号か?

永磨「水凪!タバコは横向きの
   二本線じゃないか?」
水凪「そうです!」
永磨「おっさん達!これ多分数式で、
   タバコは=だ!」

源「とすると、もしや対戦は・・・。
  水凪!46と49の対戦って、
  真ん中のやつは
  横線かバツかどっちだ!?」
水凪「横線です!」
永磨「おっさんナイス!対戦は引くだ。
   46-リーゼント49=だが、
   リーゼントがわからん」

グランツ「大変です!東棟鍵誰か来ます!」
源「何っ!?プライベートルームに
  誰か来るのか?まさか!?」

源「今ニュースを聞いた。
  比蘭の野郎が腹痛で
  演説を中止して帰った。
  マズイぞ!やつが来る!
  華恵!様子見行けるか?」

華恵「比蘭よ!館の前まで来てる!」

マズイな。ここも時間の問題。なら・・・
永磨「おっさん達!
   ギリギリまで粘るだろ!?
   引き続き回答を頼む。
   俺は数分通信圏を出る!」

源「永磨!・・・あのバカ。グランツ!
  退避ルートにいつでも行けるように
  準備だ!」

退避ルート・・・ルート・・・なるほど!
                  8-3

華恵「もう限界よ!みんな逃げてぇ!」
源「くそ、あと一歩なのに!」

ドカン!
比蘭「何事だ!?」

ガイブカラコウゲキヲウケタモヨウ
タダチニゲイゲキタイセイニハイル

源「永磨の爆弾だ!続けるぞ!」
グランツ「水凪さん!リーゼントは
     右を向いていませんか?」
水凪「はい!」
源「そうか!リーゼントは√(ルート)だ!
  46-√49=が問題で、答えは39だ!」
水凪「さんじゅう・・・」
永磨「待て!引っかけだ!
   39をゴロ合わせしてくれ!」
水凪「私答えわかりました。
   みんなで言いたいです」
永磨「だそうだ。いけるか!?せーの!」

サンキュー

・・・ガチャッ

水凪「これは・・・」

しくったな。
魔力を使いすぎた
動けん

追手が来てる。

ここまでか・・・

天使?まだ死んでねーけどもう迎えに来たか?

あれは
凧?

水凪「永磨さーん!諦めないで!跳んで!」
永磨「サンキュー!」

2023/9/12